歴史ぶらり1人旅

歴史好きのかっくんです。歴史スポットを一人気ままに探訪します。

<小田原北条氏の防衛戦(その17)>築城者が謎なのに凄い城 杉山城(1/2)

こんにちわ、rekikakkunです。

 

現在、小田原北条氏の防衛戦を綴っています。

・・・がもう17回目、

タイトルもなんかアバウトになってます。😂

 

しかしながら、今回の杉山城は是非とも

行きたかった所でして、気合入ってます。ψ(`∇´)ψ

 

15.杉山城(国指定史跡、続日本百名城)

 1)杉山城の立地

  杉山城は、下のグーグルマップでの所、

  比企郡嵐山町(ひきぐんらんざんまち)にあります。 

  前回の武蔵松山城からも近いです。

 

 2)杉山城の歴史

  杉山城は特に城好きではない方は、

  聞いたことも無いかもしれません。

 

  私は数年前にyou tubeで知りました。

  というのも、今まで私が触れてきました

  歴史書物等には全く出てこなかったです。

 

  何故なら!、

  この杉山城は、築城者城主築城年代

  文献等に残ってなくて、はっきりと分かって

  いないそうです。

 

  つまりは城の攻防戦の記録、歴史が全く無い

  という事です。

 

  そして・・・

  発掘調査の遺物のほとんどは戦国初期、

  (1500年前後の年代)なのですが、

  お城の縄張り、遺構は巧妙な虎口等、

  ハイレベルな構造であることから、

  遺物山内上杉氏時代)と遺構後北条氏時代)

  が合致せず、杉山城問題とも言われているそうです。

 

  まあ私は勿論学術的な事は分からないのですが、

  探訪してみますと、

  何でこの城が資料に残っていないの?

  と強烈なパワーに圧倒されました。

 

  まとめますと、

   ①歴史資料にほぼ載っておらず、

    城主、築城年、変遷等が分からない謎の城。

   ②城の縄張りが複雑で技巧的。

   ③しかも整備保存状態が最良のレベル。

    

  つまり、行かないと分からない城ということですかね~❓

  結果、埼玉県史跡の探訪時、2度訪れています。

  

 3)杉山城の縄張り

  杉山城は比高約50m程の丘陵に築かれています。

 

  現地に掲示されていた平面図と立体図の2つを載せます。

  下の平面図に載っている「現在位置」、

  大手口から城内に進むのが良いと思います。

  そして左上の搦手口から出て駐車場に戻ります。

杉山城縄張図(平面図)

杉山城縄張図(立体図)

 

 4)杉山城探訪

  杉山城の北東側に、広い見学者用駐車場があります。

  駐車場から杉山城大手口への案内図が掲示されて

  いますので、とても分かり易いです。

杉山城駐車場から杉山城大手口への案内図
(駐車場から徒歩5分程で大手口に着きます)

 

 案内に沿って進むと、大手口の正面に来ました。

杉山城大手口正面の掲示

杉山城説明板

 上の写真、杉山城の概要を読むと、山内上杉氏の築城と

 明記されていますね。

 では城内に入ります。

 

 ①出郭

  大手門の手前に配置された郭。

出郭 説明板

出郭(大手口の手前の郭)

 

 ②大手口

大手口

大手口正面
(左右は堀になっており、正面は高い土塁。
正面、左右から横矢が来る。)

大手口右手にある2重の土塁と堀
この間に兵を潜ませて攻撃出来るし、
ここを占領されても土塁と堀がまだある。

大手口左側の堀と土塁

  ③外郭

   大手口を入ると正面に、大手口を守る

   外郭があります。

外郭 説明板

右側手前が外郭の一部
(左側が南二か三の郭。
外郭しっかり撮って無かった)

   外郭の先は当時行き止まりだったと思いますが、

   現在は土塁が低くなって歩ける様です。。

  

  ④馬出し郭

   大手口で左に道が折れると、その先に堀を介して

   馬出し郭となります。

   その名の通り、大手口から次の大きな曲輪である

   南三の郭の入口に設けられた、出撃兼横矢ができる

   小さな郭です。

   この郭に行くには戦闘時に切り落とせる

   木橋がありました。

  (下の写真の木の階段は当然昔は無くて、

   深い堀が伸びており、その左手に

   木橋があったと推定されてます。)

馬出し郭入口

馬出郭の説明板
木橋の説明があります)

馬出し郭 全景
(堀に囲われています)

 下の写真は馬出し郭南三の郭の関係が見えます。

 馬出し郭から大手口方面へ出撃出来ると同時に、

 もし馬出し郭に侵入されても、次の南三の郭

 高い位置になっており、かつ細い道(土橋

 になる様、が縦横に巡らされている。

馬出し郭と南三の郭
(右上が南三の郭)

馬出し郭から南三の郭へ行く

馬出し郭 説明板

南三の郭から馬出し郭(正面)と外額の一部(左上)を見下ろす

 

  ⑤南三の郭

馬出郭から南三の郭に入る

南三の郭からは南二の郭井戸跡へ進める様です

井戸跡方向の土橋です

南三の郭 西虎口(井戸方面の虎口)

 ⑥井戸跡及び井戸帯郭

  城の南西側は帯状の郭になっており、

  井戸跡に通じてるので井戸帯郭と名付けます。   

井戸帯郭から馬出し郭方面を見る

南三の郭から西虎口を出て正面の竪堀

井戸帯郭のもう一つの竪堀

井戸帯郭の外側の斜面

井戸跡

  井戸跡から馬出し方向に戻ります。

  南三、南二、本郭からこの道を通って、

  大手口を守る馬出し郭へ援軍出来ます。 

井戸帯郭から馬出し方面へ進む1

井戸帯郭から馬出し方面へ進む2
ここまで整備されていて凄いですね~😃

南三の郭に戻ってきました

  ⑦南二の郭

南三の郭から南二の郭へ入る食い違い虎口
(右手前と左奥に土塁がズレて設置され入口が見えない)

食い違い虎口 説明板

 

南二の郭

 そして、南二の郭から南三の郭へと土塁が繋がっていて、

 ここからが圧巻です。

左手が外郭、正面の土塁が南三の郭、
右奥が馬出し郭という、恐ろしい構造

上の写真と同じ

南三の郭の土塁から、正面の外郭、
真ん中奥の大手口を見る

少し右を見ると正面右が馬出し郭
左が大手口付近の外郭

馬出し郭の正面まで土塁で行ける

 

 そして南二の郭の北側は本郭へ通じる道になります。

南二の郭 東虎口 説明板

南二の郭 東虎口
(うっすらです)

 

  ⑨井戸郭

   南二の郭から井戸郭に進みます。 

南二の郭から井戸郭へ入るところですが、どこだか分からない1

南二の郭から井戸郭へ入るところですが、どこだか分からない2

南二の郭から井戸郭へ入るところですが、どこだか分からない3

 

ここは井戸郭です

井戸郭から本郭の先端を見る1

井戸郭から本郭の先端を見る2

井戸郭。その先が本郭

井戸郭 説明板

井戸郭の先端の堀

 ⑩外郭 帯郭状土塁

  南三、二、本郭はいわゆる杉山城の中心と言えます。

  その南西側は先程の井戸帯郭で囲われてます。

  それに対し、反対側の北東側にも帯郭状の土塁、堀

  の防錆設備があります。

南二の郭から北東に出る

 そうすると外郭の帯郭状土塁の説明板がありました。

外郭 帯郭状土塁 説明板

南二の郭から北側の土塁、堀ですかね

いよいよ本郭へと進みます

本郭へ進みます

  ⑪東二、三の郭

   本郭に入る前に、本郭の北東に位置する

   東二、東三の郭に行ってみます。 

東二の郭

東二、東三の郭 説明板

 

東三の郭

本郭の入口に戻る。
右手前本郭、真ん中に南二の郭、左側に帯状土塁を見る。

   なかなかここまで整備してるの凄い(@_@;)

  堀、土塁、曲輪、切岸が一目で全部見える😆

  ⑫本郭

本郭の入口

本郭

本郭の杉山城址 石碑

杉山城 説明板

本郭から東方向の帯郭状土塁を見る

本郭から井戸郭への道

本郭の井戸郭口

本郭から井戸郭を見る
(この正面に木橋があったかも)

上の写真を拡大し鎌倉街道方面(市野川方向)を見る
モヤってます。右側をずっと進むと寄居町鉢形城の方向です。


 さて、ちょっと疲れてきましたね~。

 杉山城、攻略は簡単ではありませんでした。😅

 なので2日行っております。

 

 2日目は主に堀底を辿って攻撃側の視点で

 見てみましたので、次回投稿致します。

 

 ご高覧ありがとうございました。_(._.)_